庭のアプローチを歩きやすくリフォーム|洗い出しによるアプローチ
「アプローチを歩きやすく、庭を管理しやすくリフォームして欲しい」というご相談です。施工前の庭の状態は、サツキなどの低木類が密集していて除草のために体が入りにくい状態でした。また自然石で張ってあるアプローチも凸凹していて歩きにくい状態でした。また、アプローチの両脇の土が高く庭木が密集しているため圧迫感があり庭が狭く感じられました。
先ず、仕上がりの庭をイメージしながら密集している庭木を整理・移植し、アプローチの両側の土を搬出して広さが感じられるようにしました。自然石のアプローチを解体し、洗い出しのアプローチを設けました。洗い出しのアプローチの中に使用されていた筑波石を配置して、趣のあるアプローチとしました。門から玄関までの距離が長いため、緩やかな曲線をつけ庭を楽しめるようにしました。
庭にある石を使ってリフォームしたアプローチ|門からの眺め
アプローチ左側は石を使った日本庭園、右側は草花が楽しめるよう自然風の花壇に
アプローチ左側は、既存のゴヨウマツを主木にして、庭に据えてあった石で石組をし、管理するための飛石を設け日本庭園としました。使われているすべての石が庭にあったものです。
アプローチ右側は、草花が楽しめるよう花壇を設置しました。庭にあったニシキギ、サルスベリを移植し自然風の庭としました。
庭にあった筑波石を所々に配し曲線を描くアプローチ|玄関からの眺め
施工前|庭木が密集していて除草などの管理がしにくい
庭に高低差があるため、庭にある石を使って管理をしやすく
筑波石による石組と野面積みによる自然風の砂利止め・土留め
アプローチの周りは、庭の広さが感じられるよう植栽帯(土の部分)とアプローチとの距離をとって砂利敷きとしました。庭は、約50cmの高低差があり砂利と土の部分を分ける見切り・土留めとして石積みを設けました。庭にあった石を利用して積み上げました。
アプローチの曲線に合わせて石積みも曲線とする|筑波石による石積みによって庭の高低差を活かす
筑波石の石張りでやわらかいラインをつくる州浜張り
既存の主木のゴヨウマツ、姿のいい岬燈籠を活かすため、筑波石のゴロタ(小さい石のこと)で州浜張りを設けました。この筑波石のゴロタも庭にあったものを利用しました。アプローチとして下に張ってあったものです。州浜(すはま)張りとは、川や海の出入りのある曲線の岸を石で張って表現するものです。石を一面に張り、起伏をつけてやわらかいラインをつくります。
以前の庭にあった姿のよいい石燈籠(岬燈籠)と筑波石による州浜張り
もう一つの玄関には御影石を使って直線的なデザインのアプローチに
お客様のお宅には玄関が二つあり、主玄関へのアプローチは洗い出しと自然石による曲線のアプローチとなっております。もう一つの玄関は、塀と母屋との間の庭が狭いため御影石による直線のアプローチとしました。寸法が90×45cmの御影石製板石を2列に並べ歩きやすくリフォームしました。既存のツバキの植栽帯と敷砂利の部分とを仕切る必要があるため、庭にあった筑波石や御影石、桜川玉石を使って「砂利止め」としました。自然石を直線に並べますが、凸凹にせずラインが通るように石を据え付けるのがポイントです。
御影石のアプローチと自然石の砂利止めによる直線的なデザイン